新年明けましておめでとうございます!!!(遅い
年末あたりにスライドアダプターES-1を買ってきたんですが、色々あってなかなか手を出せずにいました。先日やっと使えたので紹介しておきます。
スライドコピーアダプターES-1
最近は専らフィルムデジタイズの目的で買われてる印象ですが、なんとフィルムの時代からあります。マウントした135フィルムを複製、あるいは拡大するための道具です。
シート状のフィルムをデジタル一眼でデジタイズするには、専用のスライドアダプターES-2が用意されています。シートのまま突っ込めるので楽だと思うんですが、なにせ高いんでなかなか手が出ないんですよね。
もちろんES-1でもフィルムデジタイズはできますが、ちょっとした工夫は必要になります。そのまま使おうとすると思いっきりフィルム面を傷つけることになるためです。
今となっては全く役に立たない豆知識ですが、フロントコンバージョンレンズ用のネジが切ってある古いクールピクスには専用のスライドコピーアダプターES-E28が用意されており、ES-2と同様にフィルムデジタイズが比較的簡単に行えます。まあメ○カリあたり漁れば組めるだろうけど……そもそも、クールピクスの小型CCDでフィルムの解像感は再現出来たんでしょうかね。
工作
こんなものを作りました。
要はフィルムを挟んでおければそれでいいのでかなり簡単な作りです。見りゃわかる通り。
ポイントは後ろに貼り付けてある大きめの紙。これがあるお陰でフィルムの位置調整がかなり容易になります。というかこれ無しではかなり難しい。
画用紙は5枚入って100円。カッターとマットは家にあったのでかなーり安上がりですね。
撮影
使っていきます。D600に、接写リングPK-13を介してAi Micro 55/2.8Sを取り付けます。ちなみにAi AF Micro 60/2.8S[D]単体でも大丈夫ですが、ES-1のフィルター径は52mmなので、BR-5リング(要は62mm→52mmステップダウンリング)が必要になります。
その先にES-1を付けます。
フィルムを差し込みます。先程の画用紙に挟んだフィルムを差し込んで、背面液晶を見ながら位置を調整します。この時レンズの撮影倍率は1倍よりすこし大きめにしておくと良いです。調整後1倍に戻します。(ちなみにここで1倍よりも小さくすると拡大ができます。)あとこの時OVFではなくLvを使います。厳密に作業したいので、視野率が完全に100%でないと困るからです。
位置の調整と前後して(先にやっておくのがおすすめ)ピントを合わせます。ピント合わせの際にはOVFを使います。まあレンズを絞れば被写界深度が深まるのでそこまで厳密になりすぎなくても大丈夫です。この時レンズのフォーカスリングではなく、ES-1の先の筒でピント合わせをします。ES-1装着中は、レンズのフォーカスリングは撮影倍率の調整用と考えてください。
準備がすんだらあとは撮影するのみ。光源に向かってシャッターを切ります。被写体がカメラに着いてるので手ブレの心配は無いです。ネガを撮るなら特に、QUALはRAWにしておいて下さい。
RAW現像
ここではネガを反転させて普通にみれるようにするのをやります。
私は純正信者なので当然Nikon製のアプリを使います。はじめNX-Studioを使ったんですが上手くいかず、結局Capture NX-Dを使うことにしました。
ネガは地がオレンジなので面倒……に思えますが、意外に簡単にいい具合にできます(してくれます)。トーンカーブのページの「自動コントラスト」をクリックすると、こうなります。
あとはトーンカーブの両端をつまんで動かして、線を右下がりにすればOK。色が気になる場合はWBのページの色味をいじくります。というかあとは普通のRAW現像の要領ですね。なおネガポジ反転してるんで露出を上げたい時は露出を「下げ」ます。
というわけでこんな感じ。まあまあ満足できる程度にはなりました。
あとがき
ES-2とD850がありゃ楽なんですが、なかなかそうとは行かないのでね。時間かかってもケチって2000円で似たようなことができるなら恩の字なのではないでしょうか。ホコリ入っちゃってもレタッチで消せますし、いろいろと便利です。浮いたスキャン代でフィルム買いましょ。