ここに最強のスナップシューターが完成したかもしれません。
1 NIKKOR 18.5mm 1:1.8
型式 | 1マウントレンズ |
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焦点距離 | 18.5mm |
最大口径比 | 1:1.8 |
レンズ構成 | 6群8枚 うち非球面1枚(凹+変形ガウス) |
全画角 | 46°40′(換算50mm) |
最短撮影距離 | 0.2m |
最大撮影倍率 | 約0.12倍(換算約0.32倍) |
絞り羽根 | 7枚(円形) |
絞り | f/1.8-16 |
フィルターサイズ | Φ=40.5mm |
指定フード | HB-N104別売 |
記事 | AS STM RF |
3本リリースされたニコン1マウント用単焦点レンズのうちの1本です(他は10/2.8と32/1.2)。ズームレンズの多いニコワンにおける貴重な標準単焦点です。
レンズデザインは他のローエンドレンズと同様の非常に簡素なもので、鏡筒には操作できるものが何一つありません。絞り・フォーカスすべてカメラ側で操作します。
ちなみに上の写真でついてるフードはHB-N101で、10-30用のやつです。ないよりはいい精神でとりあえずつけてます。HB-N104はAI 45/2.8P用みたいなフジツボ型ですね。
光学系を眺める
このレンズの光学系、実はAF-S DX 35/1.8Gにそっくりです。DXが2009年3月の発売であるのに対し、ニコワンは2012年11月の発売。この間にちょっと進歩したのか、最短撮影距離が0.3mから0.2mに短縮されています。わかりやすい差異だと、最終レンズの形状がやや異なります。
実はDX 35/1.8G持ってます。D5300につけて使わねば。
総評
一日軽く使ってみましたが、これが極めてよいです。
ニコワンの魅力といえばなんといってもその小型軽量さ。さらにミラーレスならではの全画面測距、1型センサーの画質。この特徴を最大に生かせるのがこのレンズだと思います。明るさのおかげで小型センサーについて回る高感度耐性の厳しさとボケの小ささをカバーできるのも魅力です。
10-30の評判がまあよくない(画質もそうだし重篤な持病もある)ので、もうこっちがニコワンの事実上の標準レンズということでいいのでは?とさえ思います。
趣味性も高いですし、実用性も十分。おまけにけっこう寄れる。DX 35/1.8Gで目立った色づきも少ない。10/2.8と並んでニコワンボディにつけっぱなしにしておくのに最適なレンズです。(おまけに10-100も持っておけばかなりの場面に対応できます。)
作例
ちょうど暇を持て余していたときにニコワンと18.5を持っていたので、竹橋から銀座まで歩いて向かいます。作例は特記なき場合f/5.6で撮影しています。ISOはオート400です。
広角で全部写し込みたい気持ちも山々ですがここは一発標準単のみで。ここからの出発です。ちなみにS1にはEVFがない代わりに自動歪み補正が載ってます。
さすがに晴れの日にLCDのみは厳しく、操作にも慣れていなかったのですぐにV1に付け替えました。
EVFでもLCDでも全く同じようにAFが効くのは気持ちがいいの一言ですね。開放からなかなかの解像感です。後ボケに二線ボケや口径食の影響がみられますがこんなもんでしょう。
ちょっと挑戦的な構図にチャレンジ。今更気づいたんですが将門塚ってこのへんだったんですね。見ておけばよかった。
つまめば持てる軽さのおかげで縦構図も楽です。ずーっと片手だけで撮れます。
開放で寄ってサザンカを。なかなか解像しています。ちなみにオートエリアからシングルスポットに変更して撮りました。
V1には自動歪み補正が未搭載のため、レンズの歪曲収差が写真に残ります。このレンズもDX 35/1.8Gと同様タル型の歪曲があります。
マダムたちに頼まれ記念写真を撮りました。観光地に来た気分ですが、よく考えたら観光地でしたね。都民も歩いておいて損はないです。
とは言いつつ背後にある和田倉噴水公園をスルーしてしまったのが無念。
高層ビルが辺り一面に立ち並ぶ中にどっしり構えるレンガ造りの東京駅丸の内駅舎はドチャクソかっこいいです。秋には銀杏並木が美しいとのこと。ちなみに東京駅丸の内駅舎は千夜一夜の作例撮影地なのでまたこんどゆっくり撮影したいところです。
高層ビル群を背景に松を拝めるのは世界を見渡してもここだけなのでは。
二線ボケが少しうるさいかも。解像感は上々です。
ダイナミックレンジはさすがに1型センサーといった感じです。
歴史的建造物まみれの激渋エリアに突入です。ちなみに立っている場所は千代田区皇居外苑、〒100-0002です。〒100-0001は千代田区千代田1で、ズバリ皇居。向こうは〒100-0005 丸の内三丁目です。
頑張れば東京・大手町・銀座・東銀座駅にも地下道だけで行けます。
ブライダルフォト撮ってる新婚さん夫婦とカメラマンがいました。このままブライダルフォトの名所・行幸通りまで行くのでしょう。
惜しくも解体されることになっている帝国劇場の隣には、GHQの本部があったことでおなじみの第一生命館。歴史的建造物がこの間隔で並んでいるのが日比谷の怖いところです。背中には皇居ですからね。
いずれも4桁人を収容する規模の有名な劇場です。この密度であるのやばくないですか。
ちなみに日生劇場の隣には帝国ホテルがありますし、この標識の向こう側は日比谷公園です。皇居大手門周辺だけで一日は余裕で観光できます。
やっと中央区に入りました。実はここまでずっと千代田区内。皇居も東京駅も国会議事堂も首相官邸も最高裁判所も国立劇場も神田も秋葉原も神保町も永田町も日比谷も麹町もぜんぶ千代田区。千代田区は最強。中央区も中央区で銀座・京橋・日本橋などを擁する最強の区です。
三愛ドリームセンターが無くなってしまうのはなんとも悲しいです。地味に千夜一夜の作例聖地だったりします。
ノールックで。
f/5.6でも寄ればまあまあボケます。
最後は何の脈絡もない物撮り。換算の撮影倍率が0.32倍と高いので、ちょっとした物撮りは問題なくこなせます。ただし50mm級だと被写体が歪むという話もあるので(上の物撮りも無駄にパースペクティヴが強調されているように見える)、微妙といえば微妙ですかね。フルサイズで105mmマイクロを使ってください。
宣伝
ここまで読み進めてきてくれてありがとうございます。いつもの宣伝タイムです。
「今こそ愛でようニコン1」京浜学生写真機愛好会|メロンブックス
ニコワン本1を委託中です。そのうち2も出せたらいいね。1がたくさん売れれば2が出ます。よろしくお願いします。