お久しぶりです、バイトを始めたことをいいことに機材を増やしまくってるから全然余裕ができないわかばだいです。おかげさまで千夜一夜玉カウンターは順調に増えてます(???
今日紹介する子はバイトを始める前にケチケチして買ったニコワンです。
Nikon 1 J1 があらわれた! pic.twitter.com/miSJkGd2rt
— 緑つり革のわ か ば だ い (@trains_552259) 2021年7月2日
Fマウントってレンズがバカみたいに安いのでニコワンも似たようなもんだろうと思ったんですよ。相当読みが甘かったですね、実際にはレンズが全然ないまたはあっても死んでるという状況。生きてるのもいるけど高い。ボディのとてつもない安さは罠でした。ちなみにこのツイートにはなぜか100以上のいいねが付きました。なんででしょうね。
パンケーキ! pic.twitter.com/TaGpFoABOO
— 緑つり革のわ か ば だ い (@trains_552259) 2021年11月3日
結局なんかの臨時収入を生かしてしっかり保証付きのレンズを買うに至りました。4か月もかかったんですねぇ。よくある話っちゃあよくある話なんですが、レンズ代がボディ代の3倍以上に膨れ上がりました。まあ一眼っていうのはそういうもん。
というわけで、薄型広角単焦点セットが出来上がりました。
Z 30 + Z 26/2.8です(大嘘)
諸元をどうぞ。
Nikon J1
型式 | レンズ交換式デジタルカメラ |
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マウント | ニコン1マウント |
有効画素数 | 10.1MP |
撮影素子 | 13.2mm * 8.8mm CMOS |
記録媒体 | SD, SDHC, SDXC |
シャッター | 電子シャッター1/16000~30", B, T(要リモコン) X=1/60以下同調 |
感度 | ISO100~3200(1段増感可) |
Nikon 1 J1 - 主な仕様 | ニコンイメージング より抜粋
1 NIKKOR 10mm 1:2.8
型式 | 1マウントレンズ |
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焦点距離 | 10mm |
F値 | 2.8-11 |
レンズ構成 | 5群6枚(レトロフォーカス) |
全画角 | 77° (換算27mm) |
最短撮影距離 | 0.2m |
最大撮影倍率 | 換算.16x |
絞り | 7枚絞り(円形絞り) |
アタッチメントサイズ | φ=40.5mm (P=0.5mm) |
記事 | (CX) RF Aspherical (STM) |
1 NIKKOR 10mm f/2.8 - 主な仕様 | NIKKORレンズ | ニコンイメージング より抜粋
なんといっても小さいのが魅力。ちょっとしたコンデジの大きさで1型のセンサーサイズがあります。換算28mm単固定式ならよりセンサーの大きいGRとかCOOLPIX Aとかもいるけどこのボディならレンズを交換することができてこれもまた魅力(あとCOOLPIX Aよりは入手性に優れると思っています)。操作系は小型でいろいろCOOLPIXに似てます。首にかけるよりもCOOLPIX用のストラップをつけてポケットに忍ばせておくのがおすすめです。レンズが薄いのでかさばらないのもいい点ですよね。鞄に突っ込んでおけます(小さすぎて埋もれて出しにくかったりはしますね)。
起動はちょっと時間がかかります。2秒くらい。レフと比べりゃ遅いですがそれなりかなぁと思います。半押しタイマーからの復帰もそこそこ速いので、いちいち電源落とすのがダルい人には半押しタイマー15s設定がオススメです。レリーズボタン半押しで復帰します。
ニコワンJ1、ローエンドとはいえ侮れない連射性能 pic.twitter.com/TBI8rr28sQ
— 緑つり革のわ か ば だ い (@trains_552259) 2022年6月12日
ニコワンボディにはV, J, Sとシリーズが3つあって、Jはちょうど中間にあたります。VがハイエンドでEVFがあったりフォーカルプレンシャッターを積んでたりします。下位モデルにはそれがありません。まあZ 9登場以降電子シャッター専用機に対する風当たりは弱くなったと思い込んでるので自分では納得していますが、世間的にはまだでしょうか?おかげでシャッターショックは皆無です。音もしません。しかも連写性能が優れていて拡張Hiが最高60fps出ます(普通の連写モードでは5fpsまで)。わざわざ「(エレクトロニック)」とか出てきますが単写も連写も電子シャッターなので関係ないです。しかもブラックアウトレス。まあバッファがr12とかなので本当にシビアな時に使う感じですね。でもあるだけ心強い。
AFは結構早いです。少なくともDSLRのLVみたいな往復はないです(10/2.8でしか実験してないですが)。一応ハイブリッドAFなのでね。ちなみにレンズにMFリングはない(レンズからは何も操作できないんですよね)ですがボディ側でMFできます。実はE4300とかでもMFできちゃったりするんですよね。ただし設定は少々面倒です。毎回メニューを開いて探して設定しないといけません。このあたりは筐体が大きくボタンがたくさんついてるF/Zマウント機に一歩譲ることになります。連写設定にはボタン一つで飛べるのに撮影モード(P/S/A/M)の選択にはメニュー画面に入る必要がある謎仕様です。ちなみに背面のダイヤルは「モーションスナップショット」/「スマートフォトセレクター」/「静止画」/「動画」の選択になります。せめてここにファミリーDSLRよろしくAuto/P/S/A/Mを追加してほしかった……
ニコワンってミラーレスとは言っておきながら結構バックフォーカス長が長いんですよね。某サイトによると17mmで絶対ではZと同じなんですが、センサーサイズのフルサイズとの相似比2.7:1(ちなみにニコワンボディはアスペクト比が3:2でフルサイズやDXフォーマットと相似です。4/3系や多くのコンデジのような4:3を採用してないのがポイント高いですよね。よほど「ニホン判」がトラウマなんでしょうか)を鑑みると換算45.9mmとFマウントの46.5mmとほとんど変わらなくなります。なので換算27mm単焦点がレトロフォーカスです。18.5もDX 35/1.8Gに瓜二つ。光学系が流用できるのでコストダウンには役立ったかもしれないけど、そりゃZ作りたくもなるよねーと言った感じですね。あーでもニコワンサイズの大三元は少し見て見たかったかも(その点夢の性能なのが1 70-300。換算189-810mmという大砲ながら小型です。ナノクリ付き)。ちなみに1 10/2.8はRF(リアフォーカス。レンズを2つに分けて後ろ側(像側)の群を動かしピントを合わせます)なので、CCと同じ発想で寄っても解像性能に心配はありません。地味に20cmまで寄れて便利です。
フルサイズとの相似比が2.7:1ということは面積比は7.29:1になります。つまりお察しの通り高感度耐性には厳しいものがあります。ただシーンと許容範囲次第という気がします。ISO100でも気になるときは気になるしISO800でもまあまあ健闘したりするので用途次第ですかね。そういうカメラではないと思いますが一応A4絹目調にコピーしてみたらまた加筆します。ちなみにISO800超は末恐ろしくて試したことないです。
写りの話をしてませんでした。1型センサーに10MPとやや詰め込み気味で、ノイズ耐性にやや難があるのにも頷けますが、個人的に最低限ほしい10MPあるのが嬉しいです。最近は40MP超とかありますが何に使うんだろう……HDDが一瞬で満杯になりそう。持論ですが10あれば少なくとも画面で見る分には満足です。A4に印刷するにも十分すぎます(A3ノビでも推奨16MPなわけで)。
収差論としては、歪曲収差が複雑に出ること(J1には歪曲収差補正はないんです)と、コントラストが高いと倍率色収差が乗ることがあることあたりが欠点でしょうか。条件によっては四隅に像の流れが感じられることもありますが絞ればよくなります。逆光耐性はそれなりに良いです。解放で撮ると若干量の周辺減光が認められますがほぼ気にならないでしょう。微妙に解像力が低く感じるのは多分センサーの問題だと思います。個人的には金属の反射がCCDのような「鈍さ」があって好きです。
一応総評ですが、ニコワンはニコワンが欲しい人以外が買うメリットはそんなに大きくないと思います。製品としては頑張ってて、実はJ型やS型にもちゃんと外付けのグリップが用意されていたりしますが、ほとんど市場に存在しません。これがニコワンの最大の欠点だと思うのですが、出た数が少ないので中古市場にある数も少なく、値段も高めな事が多いです。2万円未満で一応「ニコンのミラーレス」が組めるので安く見えはしますが、ノイズ耐性とレンズの持病(絞りが故障しやすい)で苦しむ事になります。ちょっとしたEOS M型が買えてしまったりするのでコスパは微妙ですね。モノ自体は良いので、絶対的に評価する分には悪くないですし、M型にはない小型さとレンズ交換可能な点は評価に値します。……GRっぽい使い方が良いかも。GRよりは明らかに安いです。センサーサイズには言及しないお約束。
おまけですが、このレンズはフィルター径がφ=40.5mmなので、付属品のフロントキャップがSマウント用ニッコールについたり、NCフィルター(Fマウント300/2.8レンズ等に付属)があったりします。フロントキャップは某中野のジャンク館になぜか大量にあるし安いので、日用にはうってつけだったりします。まあ僕はφ=40.5mmのレンズほかに持ってないんですけどね!
<R05.1.2追記>
アクセサリについて書きました。こちらもぜひどうぞ。
<R05.3.29更新>作例を追加し本文の加筆・修正を行いました。