少々茶番にお付き合いください。
『フラッシュ外付けのニコンのミラーレス』
「時期的にZ 8かな?」
『グレードとしては小型軽量で』
「Z 8っぽいな……」
『専用のグリップが用意されてる』
「Z 8だな……」
『電池はEN-EL15系で』
「Z 8ですねこれは」
『ニコン1マウント』
「V1じゃねぇか」
……というわけで、絶妙な性能のNikon V1を中心にシステムを組んでいきます。まずはボディ。
Nikon V1
型式 | レンズ交換式デジタルカメラ |
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マウント | ニコン1マウント |
有効画素数 | 10.1MP |
撮影素子 | 13.2mm * 8.8mm CMOS |
記録媒体 | SD, SDHC, SDXC |
シャッター | 電子制御上下走行式フォーカルプレン/電子 |
SS | メカ:1/4000〜30",B,T X=1/250" 電子:1/16000〜30",B,T X=1/60" タイムはリモコン使用 |
連写速度 | メカ:最大5fps 電子(Hi):最大60fps |
感度 | ISO100~3200相当(1段増感可) |
AF | ハイブリッドAF(位相差/コントラスト) |
Nikon 1 V1 - 主な仕様 | ニコンイメージング より抜粋
ニコン初のEVFつき像面位相差AF搭載ボディです。マウントはニコン1でいろいろと古いですが、1マウントボディの中では唯一メカニカルシャッターを搭載したVシリーズに属する上位機種です。完全電子マウント・STMの採用・EVF(レンズ交換式一眼)・ハイブリッドAF等Zシリーズに通ずる技術がふんだんに搭載されており、ロマンあふれる一台です。
しかも、バッテリーがEN-EL15シリーズです(さすがにcは対応していないらしい)。その気になればZ 8ともバッテリーが共用出来ます。現実的にはD600だとかが軒並みEN-EL15シリーズなので、そこらへんのボディと共用することになりそうです。USB-C給電なんてない(どころかUSB-Cそのものが画定されていない)時代ですので、予備バッテリを持って置けるのは安心できます。
ニコン1マウントボディながら、EN-EL15シリーズを使っているというだけありバッテリー込の重量や大きさはそこそこあります(それでもFマウントボディよりは相当小さいです)。厚みがあるので単体でもそこそこ握りやすいのがJ1との大きな違いだと感じます。
Zボディと同じ像面位相差AFとコントラストAFとのハイブリッドなので、AFはそこそこスピーディです。AFモーターもZと同じSTM(ステッピングモーター)で高速です。あとSWMよりは故障しにくいんじゃないかな。
ニコワンをやるならシステムまでそろえたいところ。ちょこちょこデッドストックがあったりするので楽しいです。高いけど。
フラッシュは内蔵していないです。その代わりスピードライトSB-N5とN7が用意されています。SB-N5が当時の組み合わせ。専用のシューなので汎用のスピードライトは使えない(シューだけならアダプタが用意されていますが連動はするんでしょうか)というちょっと面倒な仕様です。この点においてはJ1のほうが便利ですね。
まあでも最大の特徴はEVFが載ってる点だと思います。ちゃんと写真をやりたいならニコワンとて必要不可欠ですね。背面LCDじゃ集中できない場面もあるでしょうし、しっかり構えればブレ防止にもなります。文字のドットは大きいですけどそれなりに見やすいですね。ちゃんと十字線とかも表示できます。
UIはJ1と瓜二つです。というかJ1にEVFとフォーカルプレンシャッターつけてフラッシュを外付けに変えたのがV1と思っていいです。ダイヤルでは撮影モード設定ができないのが地味にストレス。コマンドダイヤルの代わりのやつも最良の使用感ではないです(酷評するほどでもないかな)。
面倒なのはAF。これもJ1と同じで、中央一点かオートしか選べないのが厳しいです(ちなみに一応MFも選べます)。幸いJ1ではフラッシュの設定に飛ぶ十字キーの「下」がV1ではAF設定になっているので、若干扱いやすくなっています。とはいえなぁ……
J1と違ってV1はメカシャッターが稼働するので「撮った」感がしっかりあります。わずかな振動はありますが一眼レフのようなミラーの動作はないのでほとんど揺れません。ここらへんはミラーレスの利点かな。
総評すると、V1はEVF・フォーカルプレンシャッター・外付けスピードライト接点を備えたJ1といった感覚で(例えるならD3000代とD5000代の関係)、D7000代程度の操作性はV2にお預けになります。他はなんでもいいけどどうしてもファインダーがほしい!という人向けです。
次回からはこれにいろいろつけていきます。お楽しみに。