リトルニコ爺の手記

わかばだいとかいうハンネでTwitterをやってる人が昔やってたYahoo!ブログから引き継いでリスタートした沼みの深いブログ。

歪み補正データをバージョンアップしてみた話

ちょっと息抜き。

 

何がきっかけで意識するに至ったかは忘れたのですが、ニコンさんはデジタル一眼(いつからかは分からん)にファームウェアと歪み補正データを内蔵しており、これの最新版(アップデートデータ?)が常時公式サイトに置いてあります。もちろん落とすのは無料です。手動でちょっとだけ面倒ですが。(リンクは一番下に貼ってあります!)

 

ファームウェアはいいとして、歪み補正データがあるんです。

 

要はデータのあるレンズをカメラに着けて撮影した際に、自動で歪み(=歪曲わいきょく収差)を補正してくれるのです。カメラのデジタル化とCPUの高性能化、レンズの電気性能の進化(ズームレンズにおいて、初期のAFレンズより近代レンズの方がカメラに伝えられる焦点距離のステップが細かい/D・G・Eタイプレンズは撮影距離をカメラに伝えることができる)のなせる業ですね。

ズームレンズに歪曲収差はつきものです(単焦点にも歪曲の出るものはあります)ので、これとおさらばできると思うとありがたいことこの上ないです。

 

せっかくの機会なので、中古で買ったD7100(C: 1.02  L: 2.005)のファームウェアと歪み補正データの両方を最新版(C: 1.04  L: 2.018)に変更しておきました。手持ちのレンズの歪みデータがないまま使ってたと思うと勿体ないことをしてたなぁと…

 

では見てみましょう。

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作例1

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作例2

画像を横に並べたかったのですがうまくいきませんでした… 縦並びですがご容赦ください。

どちらもD7100 + AF-P DX NIKKOR 18-55mm F3.5-5.6G VRで撮影しています。まずはワイ端(18mm)です。ズームレンズの宿命として、ワイ端では像が樽型にゆがみます。歪み補正なしの作例1ではこの影響をもろに受けて背表紙の輪郭が大きくゆがんでいますね。しかし、歪み修正ありの作例2ではこれがスッキリ、直線が直線で描かれています。気持ちいいですね。

 

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作例3

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作例4

このレンズではそもそもテレ端(55mm)では歪曲収差があまり気にならないのですが、比較のため一応撮っておきました。さして変化ありませんね。うん。

 

フィルム時代は歪曲収差についてレンズで解決する以外の手段がありませんでしたから、歪曲にシビアなときはズームレンズの中間域を使うか歪曲のよく補正された単焦点を使うかしかありませんでした。しかしカメラもレンズもデジタル化されたことにより、撮影後に補正し歪曲のない写真に仕上げることができるようになりました。すごいですね。

しかし、ファインダー像はゆがんだままです。当たり前ですが。これが気になるなら歪曲の少ないレンズを使うほかないです。NIKKOR-H Auto 1:3.5 f=28mm越しに建物を見上げた時にファインダー像がまっすぐで感動したものです(つい最近の話です。オートニッコールはいいぞ)。もしくはミラーレスを買いましょう(ファインダー像まで補正されるのかは知りませんが)。

あと、このデータには比較的最近のレンズは含まれますが、CPUレンズでもあまりにも古いものは補正されません。これは同じレンズ、ズームレンズの同じ焦点距離でも撮影距離によって歪曲収差の値が異なるためでしょう。

詳しくはこちらへ。

 

次回は前回の続きでFマウント体系図のカメラ編を予定しています。しばしお待ちを…ごめんなさい!そのうち書きます!プラカメが思ってたより混沌としてました!ごめんよ!!!