リトルニコ爺の手記

わかばだいとかいうハンネでTwitterをやってる人が昔やってたYahoo!ブログから引き継いでリスタートした沼みの深いブログ。

ざっくり分かる気がするFマウントニッコールレンズ体系理論

こんにちは。

せっかく時間があるので、複雑なことで名高い?ニッコールレンズの体系理論についてお話していきたいと思います。

 

ご存知の通り、ニコンFマウントは1959年発売のニコンFで採用されて以来、カメラ本体との情報の伝達方式などを更新しながら、しかし基本構造は変えずに今日に至るまで進化し続けてきたマウントであり、この情報の伝達方式などの違いから一部機能使用不可や装着不可となるレンズとカメラボディの組み合わせが存在するため、特に銀塩時代のMFレンズや初期のAFレンズ、あるいはフィルムカメラを使用する際にはある程度この体系理論を理解しておく必要があります(逆に、長きにわたって使い続けられているレンズマウントであるからこそそれだけたくさんの「例外」が存在することも覚えておいてください)。

なお、現行のレンズとカメラの組み合わせならNikon公式ページを併せて参照されることをおすすめします(文中にもリンクを置いてあります)。また、カメラとレンズの組み合わせに重点を置いて解説したこちらの記事もご覧いただけると嬉しいです

 

今回はレンズ側の種類を説明します。

長くなるのでページ内リンク置いておきます。 

  1. Auto Nikkor
  2. New Nikkor
  3. Ai改造レンズについて
  4. Aiレンズ
  5. Ai-Sレンズ
  6. Ai-Pレンズ
  7. Eシリーズレンズ
  8. F3AF用AFレンズ
  9. IXニッコール
  10. AFレンズ

なお、各レンズタイプごとにレンズ名表記の例を書いていますが、これはTPOに応じて柔軟に変化するものでありますから、参考程度にみてもらえればと思います。ニッコール千夜一夜物語の中ですら同じレンズの呼称が変わってたりと、実は結構アバウトなものなのです。極論を言えば、レンズ名から一種類のレンズに絞り込めさえすればよいのです。

F値表記について、自分は好んで"1:~~"と書いていますがカタログ的には"F~~"や"f/~~"の書き方の方が一般的です(なお個人的に"f/"の書き方は撮影F値を示すときに使い、レンズの開放F値との差別化を図っています)。また(焦点距離)→(開放F値)の書き方の方が一般的です。

ここでは比較的一般的なレンズについて触れます。

 

1) Auto Nikkor

絞り環上にある「カニ爪」を通してカメラに開放F値と撮影F値を絶対的に伝達する方式=旧連動方式。カメラ本体が旧連動方式対応の場合は露出計が作動(Nikomat EL系列では絞り優先AEも使用可)。爪の形が三角のものと半円のものがあり(機能的には変わらない)、Ai改造を受けたレンズではAiレンズと同様の穴の開いた半円。爪に穴が開いていないレンズは非Aiレンズと呼ばれ、物理的に干渉して装着できないカメラが多数ある。"Auto"は完全自動絞りのレンズであることを示す(Auto代以後もFマウントレンズは原則完全自動絞り)。細かい仕様変更が頻繁に行われた。

NIKKORの後の文字はレンズ枚数(おおよそ数の意味を持つ英語の接頭辞の頭文字。たとえばHならHexa-で6枚、SならSepta-で7枚。ニッコール千夜一夜第四十八夜参照)。そのあとに"・C"とあれば多層膜コーティングである。

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NIKKOR-S.C Auto 1:1.4 f=50mm

例)NIKKOR-S.C Auto 1:1.4 f=50mm (←レンズの表記通りに書くとこう。表記が"cm"(やや希少)ならばそちらで記載したい。また"f="は省略することも)

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オリジナルのレンズの爪には穴が開いていない またマウント面より絞り環が出ている

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2) New Nikkor

Auto Nikkorレンズの外装を変更したもの。旧連動方式。レンズ表記がAiと同じため表記だけでこれを識別するのはやや難しい。Auto Nikkorでなくて、①非Aiである・②Aiでもレンズマウント上に開放F値連動レバー用の突起がない、のいずれかを満たしていればNew Nikkorレンズであると言える(②ならAi改)。

例)New NIKKOR 35mm 1:2.8 (←レンズには書かれていないが"New"を先頭につけて表記するのが一般的。Ai改造レンズなら主に末尾に"Ai改"と表記する(よくAi Nikkorと間違えられている))

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<Ai改造レンズについて>

上に挙げた二種類のレンズを固定式Aiレバー搭載のカメラに取り付けようとすると、仕様上レンズの絞り環が物理的に干渉してしまい装着ができない。このため日本光学は、非Aiレンズを持ち込むとAiに対応する絞り環に換装する「改造」を公式に行った。これが所謂「Ai改造レンズ」である。この改造を行ったため、今日におけるAuto NikkorおよびNew NikkorレンズにはAi対応のレンズとそうでない(=非Aiの絞り環の)レンズが存在する。また、この改造を受けたレンズは「Ai改」といわれる。

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Zoom-NIKKOR.C Auto 1:3.5 f=43~86mm Ai改

例)Zoom-NIKKOR.C 1:3.5 f=43mm~f=86mm Ai改

なお、換装したのはあくまで絞り環だけであるから、Aiレンズについている開放F値連動ガイドはない(ことから純粋なAiレンズでないことが判別できる)し、さらにはAi-S識別ノッチもない。とは言っても純正改造であるから見た目はなじむようになっているようだ。もちろん基本的にAiレンズと同様に使用できる。

注) これとは他に、個人が非公式に絞り環の一部分を削って(むりやり)Ai対応させたレンズも存在する。これらのレンズの爪には穴が開いておらず、またF値の数字が一列のままである。Ai絞り環は開放F値からの絞り段数をカメラに伝えるしくみであるから切り欠きの位置はレンズ固有の開放F値によって異なっており、非公式改造だと露出計の精度が保証されない。また絞り環のスカートが長く"改造"してもなお使用不可の組み合わせが存在する。それのみならず、一度削ってしまった絞り環は二度と元の姿には戻らないので、旧連動レンズが減ることはあっても増えることのないことを考えれば、全く勧められたものではない。購入も控えたほうがいいだろう。

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3) Aiレンズ

レンズの絞り環の切り欠き(=連動ガイド)がボディの連動レバーと引っかかることによりカメラに相対的に撮影F値を伝達する方式(=Ai方式、開放F値自動補正方式)を搭載したレンズのうち初期型。(ほぼ?)全レンズに穴の開いた爪が搭載されており旧連動方式のカメラとの互換性が確保されている。Ai方式レンズのマウント部にはほかにも開放F値連動ガイドがあり、カメラ本体に絶対的にレンズの開放F値を伝えることができるようになっている。また、絞り環のF値表記が二列になっている(ならば広くAi対応レンズであると言える。カメラ寄りの数字はカメラ側のファインダー内F値表示用)。

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Ai Zoom-NIKKOR 43~86mm 1:3.5 (Ⅳ)

例)Ai Zoom-NIKKOR 43~86mm 1:3.5 (←レンズにはAiの文字はないが、Aiレンズの場合には必ずレンズ名の先頭に"Ai"をつけて表記する)

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穴の開いた爪は広くAiレンズであることを示す

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f/5.6の状態 マウント内下側にあるでっぱりがAi改にはない開放F値連動ガイド

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4) Ai-Sレンズ

Aiレンズの更新版。Aiレンズ(オリジナル)と異なり、マウント部の絞り連動レバーの移動量がF値に対して均等になるように設定されており、SS優先AEやプログラムAE時にカメラ側から正確な絞り制御が可能になった(この変更は絞り連動レバーのある以後のすべてのFマウントレンズで引き継がれている)。Aiレンズ(オリジナル)との見分けのために絞り環の最小絞り(一番大きな数)が二列ともオレンジに塗られており、またレンズの装着ピン穴の上にAi-S識別ノッチが、焦点距離が135mm以上のレンズにはその横に焦点距離識別リッジが増設された。一部のレンズにおいて爪が省略されている(Ai 50mm 1:1.8Sなど?だけ?)。なおMF且つ非CPUであるAi-Sレンズには現行のレンズがある(R01.5現在・カタログ要参照)。2020年夏に全てのAi-Sレンズが終売となった。

例)Ai Zoom-NIKKOR 35~135mm 1:3.5~4.5S (←レンズ名の先頭に"Ai "、F値表記の直後に"S"をつけて表記する)

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5) Ai-Pレンズ

Ai-Sレンズのうち、CPUを搭載したレンズ。MFではあるものの瞬間絞込み測光非搭載のデジ制御カメラでもSS優先AEやプログラムAEを使用できる。2本の単焦点(Ai NIKKOR 45mm 1:2.8P と Ai NIKKOR ED 500mm 1:4P(IF)*)及び1本のズームレンズ(Ai Zoom-NIKKOR 1200-1700mm 1:5.6-8P(IF)*、受注生産)のみが存在。なお、カメラとの組み合わせで「Ai-Pレンズとして」使えるレンズも少なくない。

*) IFとはインターナルフォーカス(レンズを3つ以上に分割し、その中間の群を前後に動かしてフォーカシングさせるレンズ)の意。最近のレンズはそのほぼすべてがIF(ニコン内焦)方式であるためレンズ名からは省略されている。

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6) Eシリーズレンズ

このブログで以前にも紹介した通り)入門機Nikon EM用にセットされたレンズ群。Nikkorを名乗っていないがれっきとしたNikon製レンズ。5本の単焦点(うち3本は国内未販売)と3本のズームレンズが存在。Ai-Sタイプだが旧連動爪が付いていない。レンズの生い立ちを考えるとAi 50/1.8Sはこちらに含めるのが妥当と思われる(第六十夜参照)。(順番が前後して申し訳ないが、Eシリーズは基本的にAi-Sなので非CPU。)第四十二夜参照。

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Nikon LENS SERIES E Zoom 75~150mm 1:3.5

例)Nikon LENS SERIES E Zoom 75~150mm 1:3.5 (←レンズの表記通りだが"Zoom"は抜いても構わない)

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爪は省略されているがAi-Sタイプレンズなのでマウント上左側やや上にAi-S識別ノッチがある もちろん開放F値連動ガイドもある

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7) F3AF用AFレンズ

F3AFとF-501、F4、F4S、F4EのみでAFが使えるAFレンズ。爪付きの*Ai-SタイプレンズでありMFボディに装着すれば他のAi-Sレンズと同様に使用できるが、前に記した以外のAFカメラボディ(含デジタル機)には装着不可とされているので注意が必要である(詳しくはニコン公式第二十三夜を参照されたい)。非CPU、レンズ内モーター搭載(電気接点はある)。2本の単焦点レンズ(Ai AF NIKKOR 80mm 1:2.8S と Ai AF NIKKOR 200mm 1:3.5S(IF))のみ存在。なおAFテレコンバーターTC-16A(+広義のAiレンズ)はこれに該当。

*) ここでわざわざ「爪付きの」と書き加えたのは、以後のAi AFレンズには旧連動爪が標準搭載されていないからである。但し、Nikon公式に持っていけば旧連動爪をつけてくれる(た?)らしく、まれに爪付きの(CPU搭載)Ai AFレンズが存在する(ごくまれに上で触れたAi 50/1.8Sにも爪付きのレンズが存在するようである)。

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8) IXニッコール

プロネア専用レンズ。プロネア 600i、プロネア S以外のカメラには装着不可。第七十五夜参照。

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9) AFレンズ

ここから先のレンズの区分は大きく二つの要素(レンズ内モーターの有無やその種類/レンズタイプ)によって区別されるものであるから、レンズ内モーターの有無とその種類をイロハ…、レンズタイプをαβγ…のように別に示していく。また、その他の要素についても後述する。なお、以後紹介するAFレンズはすべてCPU内蔵である(非CPUのAFレンズはF3AF用AFレンズのみ)。

 

イ- AF(-N)レンズ

レンズ内にモーターを持たず、マウント上にあるAFカップリングの回転によりレンズ合焦部(もしくはレンズ全体)を移動させてピントを合わせる。このため、マウント上にAFカップリングがないカメラではAFが使用できずMFレンズ(Ai-P)として使用することになる。また、以下で記すモーター内蔵レンズよりはAF速度が遅い(AF速度はカメラによっても異なる)。レンズ表記は"AF"のみだが、カメラのキタムラさんのネット中古(など?)では"AF-N"という表記がされている。種類が豊富。AFカップリングの関係上、AF選択時には手でフォーカスリングを操作することができない。現行レンズあり。

 

ロ- AF-Iレンズ

レンズ内にコアレスモーターを搭載したAFレンズ。AF互換性はAF-Sと同じ(ニコン公式参照)。4本の望遠単焦点のみ存在(そのいずれもβのDタイプである)。旧製品。

例)Ai AF-I NIKKOR ED 300mm 1:2.8D(IF)

 

ハ- AF-Sレンズ

レンズ内に超音波モーター("SWM"と表される)を搭載したレンズ。種類が非常に多い。ここまでのレンズは無電源状態でもフォーカシングができる。現在の主流。

 

ニ- AF-Pレンズ

レンズ内にステッピングモーター("STM"と表される)を搭載したレンズ。最新のタイプで種類はまだ少ない。AF-Pレンズではフォーカシングも完全にデジタル化されておりMFの操作性は直感的でないが、AFは高速である。F6含むすべてのフィルム一眼レフでは使用不可。

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α- Sタイプレンズ

イのAF(-N)タイプレンズにのみ存在。初期スタイル。絞り環があり、距離エンコーダを持たない。Ai-Sタイプでもある(Sタイプの"S"はAi-Sの"S"らしい)。AF-SのSと混同しないこと(もちろんAF-S ~Sは存在しない)。

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Ai AF NIKKOR 35-70mm 1:3.3-4.5S

例)Ai AF NIKKOR 35-70mm 1:3.3-4.5S (レンズ表記に則って AF NIKKOR 35-70mm 1:3.3-4.5 のように表記することもある)

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マウント上右下に溝つきの穴=AFカップリングが、マウント内上部に5ピンの電気接点が追加された

 

β- Dタイプレンズ

ロのAF-Iタイプレンズのすべてと、イのAF(-N)タイプレンズとハのAF-Sタイプレンズの一部が該当。絞り環があり、撮影距離エンコーダを内蔵(以後のG・Eタイプレンズにも引き続き搭載)。Ai-Sタイプでもある。DタイプレンズまでならNikon FをはじめとするMF(=非デジタル)カメラでも使用可(絞り環があるため)。DタイプレンズならばすべてのレンズがFXフォーマット(=銀塩カメラ)対応。

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Ai AF NIKKOR ED 70-300mm 1:4-5.6D

例)Ai AF NIKKOR ED 70-300mm 1:4-5.6D (←ここら辺のレンズタイプ表記は年代差がある)(レンズ表記に則って"Ai"の文字を省略することも多い)

 

γ- Gタイプレンズ

イのAF(-N)レンズ、ハのAF-Sレンズ、ニのAF-Pレンズに存在。絞り環が省略され、カメラボディ側から絞りを制御できないカメラでは使用ができなくなった(使おうとすると撮影時に必ず最小絞りになる)。電子マウント。撮影距離エンコーダ内蔵。

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AF NIKKOR 70-300mm 1:4-5.6G

例)AF NIKKOR 70-300mm 1:4-5.6G (←レンズの表記通り)

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絞り環が省略されたと同時にAi-S識別ノッチや開放F値連動ガイドもなくなった

 

δ- Eタイプレンズ

ハのAF-Sレンズ、ニのAF-Pレンズに存在。絞り環だけでなく絞りレバーも省略された電磁絞りのレンズ。F6含むすべてのフィルム一眼レフカメラで使用不可。デジタル一眼レフカメラの中でもファームウェア更新が必要なカメラや使用不可のカメラが存在するのでニコン公式(AF-P ~Eはこちら・AF-S ~Eはこちら)を参照されたい。カメラ=レンズ間の一切の機械的制御・伝達手段を撤廃しすべてを電子的に制御する完全電子マウント。

例)AF-S NIKKOR 24-70mm 1:2.8E ED VR

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A- DXフォーマットレンズ

イのAF(-N)レンズ(少数)、ハのAF-Sレンズ、ニのAF-PレンズのγのGタイプ、δのEタイプレンズに存在。ニコンDXフォーマットカメラ用に用意されたイメージサークルの小さいレンズ。このため小型・軽量化を達成している。もちろん24*36mmのフィルムカメラには使用不可。FXフォーマットカメラ(フルサイズ機)では自動的にDXクロッピングモードに移行するらしい。DXフォーマットレンズにAiレンズは存在しない(⇔Aiレンズはすべてフルサイズ対応)。

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AF-P DX NIKKOR 18-55mm 1:3.5-5.6G VR

例)AF-P DX NIKKOR 18-55mm 1:3.5-5.6G VR (最新の廉価版標準ズーム)

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レンズ内にモーターがあるためAFカップリングがない

 

B- VR機構

ニコン独自の手振れ補正機構。Ai AF VR Zoom-Nikkor ED 80-400mm 1:4.5-5.6Dに初めて搭載。一眼レフカメラでは(今のところ?)レンズ側のみの搭載。また世代によってその有効段数はまちまちである。銀塩カメラボディ(F二桁代などは例外)に装着した際には手振れ補正が作動しないがレンズとしての使用はできる(互換性は他の要素に係る)。細かいことはニコン公式を参照されたい。

 

C- EDレンズ/FLレンズ

色にじみを低減させる効果のあるED(Extra-low Dispersion)レンズ(もしくはSUPER-EDレンズ)が使用されているレンズ。EDレンズが使用されているレンズには昔からEDの文字が入っている。 / 色収差補正と軽量化ができる蛍石(Fluorite)レンズを使用したレンズ。主に高級超望遠レンズに使用されている。

いずれもレンズの互換性に関しての影響はない。

 

(他にも、ニッコールレンズカタログの巻末には沢山の特殊素材のレンズなどの情報が記されているから、ぜひ読んでみてほしい。)

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Fマウントニッコールレンズはだいたいこんな感じで分類することができます。しかしながら、ニッコールレンズはその長い歴史から、大判カメラでできた「シフト操作」を一眼レフでも可能にしたPC(Perspective Control)レンズ群や報道用に開発された普通絞り大口径超望遠レンズ、鏡筒の短い反射望遠、逆に遊び心あふれる設計のニコンおもしろレンズ工房など、多数の(上のどのタイプにも分類できない)特殊レンズが、もしくは旧来のレンズをより新しいカメラで使おうとするための非Aiレンズの絞り環の非公式加工やタンポポチップの接着などのユーザー側の工夫によって、ありとあらゆる例外が存在することを忘れてはなりません。されどあくまで特殊レンズは特殊レンズ、ニッコールレンズ(市場)における割合は多くはありません。"NIKKOR"の文字の前に何か(例えば"Micro"とか)書いてあったとしても、基本的に上記の部類のどこかには当てはまるはずです。もしわからなかったら調べるか訊けばよいのです。珍しいレンズならなおさら記事があるはずです。

なお、もっと詳しくFマウントについて知りたいなら「Fマウント解説」で調べてみると良いです。底がない沼に落ちます。

ちなみに、記事中でも何度か出してますが、ニコン公式のニッコール千夜一夜物語、かなり参考になります(あとがき含めこの記事に出てくるレンズのうち半分くらいのレンズについて記事があります)。ぜひ。

www.nikon-image.com